グループオフィス戦略室 浦田伸彰さん
グループ総務部 恩田大輔さん
パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社 石井奈津美さん
2025.08.05
《運営|パーソルビジネスプロセスデザイン》
受付でのおもてなしと、
名もなき業務からの解放。
居心地の良さと
働きやすさを叶える新運営
INTRODUCTION
秒読み段階になった新本社移転に向けて、ファシリティだけではなく運営などのソフト面でもさまざまな準備が進んでいます。今回ピックアップするのは、受付コンシェルジュとフロアラウンド。よりおもてなし感を強化した能動的な受付と、備品補給などのサポート業務を専任で行う人材を投入するフロアラウンドによって、私たちの働き方はどのように変わるのでしょうか。
受付コンシェルジュとフロアラウンドの業務を担う、パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社 東日本スマートワークサービス部 スマートワーク運用3課 ユニット長の石井奈津美さんと、野村不動産 グループオフィス戦略室 推進課 課長の浦田伸彰さん、野村不動産ホールディングス グループ総務部 総務一課 課長の恩田大輔さんが、運営方式の変革における経緯や施策の狙いについて語っていただきました。
――まず、受付コンシェルジュを導入した理由について教えてください。
恩田大輔さん(以下、恩田): 新本社の15階は、とても素晴らしい空間ができあがっています。ここにふさわしい受付業務とは何かを考えた時、単なるお客様の誘導係ではなく、おもてなしの心を持ってお客様の心に残る体験を提供できるようにしたいと思いました。そこで「受付コンシェルジュ」という名で、かゆいところに手が届く、より進化した受付を目指したのです。すでに新宿野村ビル41階の受付業務を担当されていて、当社のことをよくご存知でいらっしゃるパーソルビジネスプロセスデザインさん(以下、パーソルさん)に、引き続き業務をお願いすることになりました。
浦田伸彰さん(以下、浦田): 新本社はグループの8社が入居しますが、それに伴って従業員数もお客様も増えます。事前予約をして二次元バーコードを出せるシステムになるなどビル自体のスペックも変わるわけで、そのスペックを生かさなくてはいけない状況でもあります。そうした環境変化の中で、お客様に不都合にならないようにするのは大前提で、さらなるホスピタリティをどう提供するのか新たに構築しなくてはならず、運営メンバーでいろいろなアイデアを出し合い、社員の皆さんにも協力していただきながら仕組みを作ってきました。
石井奈津美さん(以下、石井): 野村不動産さんからのご要望を拝見して、現行(新宿野村ビルでの受付)の延長線上ではないという印象を受けました。社員の皆様のエンゲージメントを上げる、お客様の満足度を上げ、より親近感を持っていただく、というキーワードが挙がっており、新本社移転という大きなプロジェクトにおいて注力されているポイントはそこなのだと実感しました。私たちも、おもてなしの中身をきちんと考え、お客様に体験価値を提供するという目標に一緒に向かっていかなくてはと気持ちを引き締めています。
パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社 BPO事業本部 BPO第1統括部 東日本スマートワークサービス部 スマートワーク運用3課 ユニット長 2021年にパーソルグループへ入社、BPOサービスの新規営業部門にて総務業務、企業受付業務、人事業務、経理業務に特化したセールスを担当。2023年に現スマートワーク運用3課へ異動し、ユニット長として企業受付・総務コンシェルジュBPOの運用管理に従事。新宿野村ビルでの総合受付・役員フロア受付の運用管理も含め、今回の芝浦新本社におけるコンシェルジュ・フロアラウンド業務では提案~構築・実運用まで担当。
恩田: これまでいろいろな企業を訪問しましたが、受付の素晴らしい空間やそこにいるスタッフの方が明るい表情でハキハキと動いている姿が印象に残っており、特に飲み物のオーダーを聞かれた時は「一人ひとりにそこまで対応してくださるんだ」と感動したことがあります。暑い日には冷たいおしぼりを出すとか、飲み物についても熱いのがお好みか冷たい方がいいのか、空調によって夏でも寒さを感じる時はひざ掛けを貸し出すとか、お客様に寄り添った、ラグジュアリーホテルのおもてなしを思わせる、まさに「コンシェルジュ」になるといいですよね。ポイントは、能動的に動く受付でありたいということ。受け身ではなくこちらからお客様を温かく迎え入れる動きができることと、社員が困っている様子を受付が察知して自分から向かっていけるような能動的な受付コンシェルジュを構築したいです。
社員にハッピーを提供する受付になるためには
――受付コンシェルジュを実施するにあたり、コンセプト設定や具体的な業務内容など、どのように進めているのでしょうか。
石井: 私たちのプロジェクトチームでは「想像→創造」というコンセプトを掲げ、目の前のお客様に対して状況を伺いながら何をしたら喜んでいただけるか、敏感に気づける気遣いや心配りを養いたいと考えています。業務内容は野村不動産さんからリストをいただきつつ、ミーティングを重ねて何をどこまで行うのかなど一つ一つチェック中。VIP応接に関わるお出迎えやアポイントメントの確認、ご案内という基本的なところは押さえつつ、受付に人がいるからこそできることは何かを考え、提供できる付加価値を作っていきたいです。お客様をお迎えしてエントランスから会議室までご案内する際に、アテンドの距離も長いのでそこでの雑談も大切だと捉えています。時間にして約1分くらいですが、そこで楽しい会話ができたなと思っていただけると、お客様が芝浦まで足を運んで良かったな、豊かな時間を過ごすことができたな、と感じるのではないでしょうか。BPOをはじめとした、コンサルティングやBPaaSなどを展開する弊社として、コミュニケーションの内容は工夫してこだわっていきたいです。
恩田: お客様とコミュニケーションを取っていただくというのは、パーソルさんへのお願い事項の中でも難易度が高いもので、どういうふうにやっていただけるのかなと楽しみにしています。ファシリティだけに注目するのではなく、そこに入る人がどのように空間を彩ってくれるのかがポイントになりますね。他に難易度の高いミッションといえば、飲料提供でしょうか。あらかじめ用意されたものをお出しするのではなくドリンクカウンターで作ったものをお出しするということで、運営を担当されるUDSさんとの連携が必要になります。お客様は各企業のVIPでそれなりのお立場の方が多く、そういった方たちとのコミュニケーションも当然していただくわけですから。
野村不動産ホールディングス グループ総務部 総務一課 課長 2012年に野村不動産入社。住宅営業部に7年在籍し、関東圏のPROUDの販売を経験。野村不動産投資顧問の財務会計部を経て、2020年から現在の総務部に在籍。 総務部では新宿野村ビルの運営(会議室運営、総合受付運営など)、株主総会の会場運営、イベント運営(部店長会議・OBOG会)などを担当。2022年4月より本社移転に携わり、新本社では総合受付・フロアラウンド業務の他、複合機・郵便などのオフィス運営全般を担当している。
――受付に人がいることの真価が発揮されそうですね。
恩田: 私が思い描いているのは、何回か弊社を訪問してくださるうちに、受付コンシェルジュとお客様が顔見知りになっていい距離感を作る、という光景。お客様にとって野村不動産を身近に感じていただける潤滑油のような存在になってもらえるといいなと。野村不動産さんのところに打ち合わせに行くと楽しいんだよね、と思っていただけるのが、今回のプロジェクトのゴールだと考えています。
社員の皆さんにとっては、受付コンシェルジュがお客様との会話のきっかけになるはず。また、現行の新宿野村ビルでも同様ですが、わからないことがあったら気軽に相談してもらえる受付になってほしいです。総務部の目標として「社員によりハッピーを提供する」があります。社員のサポートや支えになることが、部があることの意義なので、社員の皆さんが「受付があってよかった」と安心感を得られるようにしていきたいです。
――フロアラウンドを導入する理由について教えてください。
恩田: 社員の業務負担を減らすためです。今は部署ごとに執務室が決まっていて、それぞれの部屋に対して文房具などの備品を設置しているため、社員がその補充を行っています。新本社では部署ごとの部屋がなくなるため、備品の発注や補充などのスキームを変えなくてはいけないと思っていました。その業務をパーソルさんに委託することで、社員はコア業務に注力することができ、結果的に弊社全体のプロジェクトの推進力につながっていくのではと考えています。
石井: 現在、野村不動産さんからいただいた業務リストを効率的に運用するために、内容の精査とどのように運用するかのシステム構築を行っています。社員の皆様がコア業務に注力し新たな付加価値を創出できるように、土台となる働きやすい環境を整えるのがフロアラウンドにおけるパーソルの役割だと認識しています。庶務関連のBPO(企業の業務プロセスの一部を外部の専門業者に委託すること)についても弊社には知見の積み重ねがあり、それらが生かせると思っています。
――具体的にはどのような業務を行うことになるのでしょうか。
恩田: 印刷用紙や文房具類、さらに飲料や軽食なども含めた、執務エリアにあるさまざまな備品の管理や補充などの業務をフロアラウンドにまかせる予定です。今、具体的な業務内容のリスト化を進めていますが、実際に新本社が稼働し始めるともっと多くの業務が増えてきそうですね。社員からのヒアリングは随時行っておりますが、フロアラウンドに委託すべき業務量のコントロールをしていかなくてはと感じています。
浦田: フロアラウンドは当社には今までになかった職種なので、どんな業務をするのかイメージしづらいかもしれません。その反動なのか、導入することが決まった途端にいろいろなリクエストが殺到しているので、今はそれらを精査している段階です。ポイントは、社員の雑務が減ってラクになりますよ、が目的ではなく、コア業務に邁進してもらうこと。そこに気づいていただけるよう、これからの発信を工夫していきたいです。
野村不動産 グループオフィス戦略室 推進課 課長 部門を跨いでオフィスビルに関する経歴が最も長く、都市開発事業本部のビルディング事業部や投資顧問のマスターファンド投資法人、私募ファンド部門で主にオフィスビルを中心に物件の運営やリーシング、PM、AM、取得物件のデューデリジェンス等を経験。新宿野村ビルは運営、AMの両方で担当し、今回のBLUE FRONT SHIBAURA TOWERSのオフィス戦略と、野村不動産の本社には全て運営関連で関わっている。
恩田: パーソルさんに1つお願いがあって、社員がより気軽に業務の相談ができるような間柄になってくれればいいなと。フロアラウンドのあの方に聞けば補充などは全部わかる、把握しているという安心感が得られるような存在になってほしいです。そうすることが、社員のハッピーにつながるのではないでしょうか。
石井: そうですね、皆様をサポートしつつ、何かあったときには声をかけやすい、身近な存在になれるようにしたいです。
恩田: もし、就業8時間のうち2時間が備品の補充に費やしている社員がいたら、その2時間をプロが肩代わりすることで、コア業務のスピードも質も上がるのではと思います。CROSS-BORDERサイト(本社移転サイトhttps://nreg-officepj.com/workstyle/ )に掲載されている「WORK STYLE 新本社の新しい働き方」の中の「03:間接業務はその道のプロに任せて仕事に没頭しよう。」を実現し、生産性のアップや効率化を目指す、ということですね。備品の管理や補充は必要な業務ではありますが、社員にとってはストレスになっているかもしれず、そうした日常的に溜まりがちなストレスを少しでも減らせると、こんなに自分は身軽に動けたんだと思ってもらえるかもしれないし、そうなることを期待しています。
――まもなく新本社での業務がスタートするわけですが、これからの意気込みを教えてください。
石井: 大きなプロジェクトをまかせていただけるということで、1年以上前から準備をしてきました。野村不動産さんにとっては、社員の皆様がここで働くことに大きな価値を見出すことが目標になっていると思います。私たちパーソルのプロジェクトチームも同様で、野村不動産さんの受付コンシェルジュやフロアラウンドとして働くことにやりがいを持って、ここで働き続けたいと思えるようになりたいです。そして、心地よい環境を作ることで、社員の皆様やお客様が豊かな時間を過ごしていただければと考えています。
浦田: お客様にホスピタリティを与えることと、受付コンシェルジュやフロアラウンドの方と社員が気軽に「●●さん」とお互いにバイネームで呼び合えるような関係になってほしいなと思っています。本社が新宿から移転することによって、グループ8社が同居する、通勤が遠くなる人がいる、社員数が多くなるなど、大きな環境変化が起こります。その時に、運営がきちんとできていなければ、社員はここに来て働こうとは思いません。私と恩田は運営全般を見る部署にいますが、受付コンシェルジュとフロアラウンドに限らず、全体の満足度やエンゲージメントが高くなるように、新本社ではもっといいオフィスを作っていきたいです。
恩田: 新宿から移転することで社員の中には戸惑うような反応もありましたが、どういうオフィスにしたらより良くなるかを、4年間ずっと考えてきました。今回の施策で大切なのは「人のチカラ」だと思っていて、新宿野村ビルで受付業務を継続してお願いしているパーソルさんは、社員以上に社員のことを理解しています。実績も評価しているし、そういう方が作る受付やフロアラウンドはきっと社員の皆さんが出社したくなるオフィスになるはずと確信しているので、どうか楽しみにしていてください!